七夕は1年に1度、七月七日の夜に織姫と彦星が巡り会える日ですね。
機織りが上手だった織姫にちなんで「上手になりたいこと」を短冊に書いて笹の葉に吊るすのは皆さんご存知だと思います。
そんな伝統行事のひとつでもある七夕なのですが、じつは今、七夕に関してある都市伝説とそれに伴う疑問が巷で話題になっているんです。
それがこちら。
「日本のある地域で七夕にお菓子を配る風習がある。」
ということなんですね。
いったい日本のどこなのでしょうか?それは複数県、存在するのでしょうか??
お菓子を配るということはターゲットはやはり小さな子どもたちがメイン?
どのようなお菓子をどれぐらい用意して配るのだろう?
子どもが大好きで子どもの喜ぶ顔が見たいそこのあなたなら私のように興味津々なのではないでしょうか?笑
ということで、今回は夏大好き、子どもが主役のイベント大好き人間の私が上記でも述べました、日本のとある地域で七夕にお菓子を配るという独自の風習について、いろいろ調べてまいりました。
小さなお子様がいるお父さんお母さんはもちろん、子どもが大好きでよく接する機会の多い方でも個人的に実行できますし、違う地域の異なる文化を知る良いきっかけとなる楽しいイベントになるでしょう。
この記事を読んでいただき、参考にしていただければ嬉しいなと思い、一生懸命書きました。
それではご覧ください、どうぞ。
七夕にお菓子を配る風習がある地域はどこ?どんなお菓子?いくつ用意するの?
早速ですが、疑問とその答えから述べていきますね。
北海道だけです。
既製品のお菓子ならなんでも大丈夫です。
まずは近所の人に聞いてみてください。
まるでトリック オア トリートで有名なハロウィンを彷彿させるような風習ですね。
それでは上記のことについて、1つづつ紐を解いていきましょう。
七夕にお菓子を配る風習があるのは北海道のみ!なぜそんな風習があるの?
北海道の地域によって行われる日時が異なりますが、北海道では七夕に浴衣を着た小学生の子どもたちが提灯片手に民家を訪れ、お菓子を貰いに歩いて回るという習慣があります。
その伝統行事を「ローソクもらい」といいます。
このローソクもらいの行事は北海道の中でも特に函館を中心に盛んに行われています。
くわしい行事の内容についてはこちらの記事をご覧ください。
七夕に配るお菓子は手作りではなく既成品でOK!
「せっかく可愛い子どもたちがお家にやってきてくれるんだし、喜ぶ顔を見たいからはりきって、手作りクッキーを作ろうではないか。」
と気合をいれてしまう気持ちもわかります。
しかし安全面や衛生面を考慮すれば、既製品のお菓子を配ってあげるほうがよいでしょう。
私が小学生のころにも地域のバザーなどでお菓子を貰える機会があったのですが、駄菓子の種類が豊富な詰め合わせの袋を見たときにはテンションがあがりました。
大人同士でも、いつもお世話になっている方に食べ物などを簡単に差し入れとして持っていく時には大体の方がご自身の食べたいものを買っていかれると思います。
それは「自分が好きな食べ物だし、その美味しさを知ってもらいたい。」
「単純に喜ぶ顔が見たい。」
という思いが少なからずあると思うからです。
ですので、あまり深く考えずに、ご自身が子どものころによく食べていたお菓子をチョイスしてください。
私だったら「キャベツ太郎」一択ですね。
また、ハロウィンで配るお菓子と同じように、「カントリーマアム」などの大袋に小分けに入ったお菓子だと、配りやすくて値段を抑えられるのでオススメです。
配るお菓子の数はイベントの常連ご近所さんに聞いて決めよう!
七夕で配るお菓子の数については、経験者に聞くのが1番だと思います。
その地域に長い間住んでいる方々に「毎年この付近では何人ぐらいの子どもたちがやってきて、何人分のお菓子を用意したのか?」ということを聞くと良いでしょう。
今の時代は業務スーパーでもオンラインショッピング(Amazonや楽天)でも、さまざまなところで大量にお菓子を手に入れられるチャンスがあります。
例えば、「去年は50人分のお菓子を用意して少し余ったから自分で食べた。」という意見を聞く機会があったとします。
心配性の私だったら、お菓子が足りなくて貰えなかった子どもたちの顔を見るのはとても心苦しいので、奮発をして、先ほど申し上げた私の好物の「キャベツ太郎」を70個分用意します。(笑)
他のお家でも別のお菓子が用意されていますから、はりきって何種類も違うお菓子を用意する必要はありません。
そしてすべての子どもたちに配り終わって、余ったものは晩酌のおつまみにできちゃうんです。
イベント中、もしかしたらイベント後も楽しみがたくさんあるかもしれませんね。
なかなか良いプランだと思いませんか?
七夕でお菓子を配る習慣をなぜ「ローソクもらい」と呼ぶの?
上記で、七夕にお菓子を配る習慣が北海道にあるということがわかり、その行事が「ローソクもらい」という名前なのだということを軽くお伝えしました。
「ローソクもらい」とは一体何なのでしょう?
昔から北海道に住んでいて、大人になったからお菓子を配る側になりたい人も、新しく北海道に引っ越してきたニューフェイスな人もいらっしゃるかと思いますので、ご説明しますね。
北海道で古くから伝わる妖怪のことで、浴衣を着た小さな子どものような姿をしています。
右手に包丁、左手に提灯を持って蝋燭欲しさに夜道を歩きながら笹の葉の飾りがある民家を回り自作の歌を歌って報酬の蝋燭を得ていたという伝説のお話です。
また、なぜ蝋燭なのかにも説があり、戦前、青森から来た移民がねぶた祭りの風習をもたらしたことが由来しているというのです。
戦前のねぶた祭りは照明代わりに沢山の蝋燭が必要だったため、家々を回り貰い歩いていたとされています。
ローソクもらいの歌詞から分かること
「ローソクもらい」のときに子どもたちが合唱する歌の歌詞にも「ねぶた祭り」に関連する言葉が出てきます。
「竹に短冊七夕祭り おーいやよいやよ ローソク1本頂戴なー ローソクけなきゃ かっちゃくぞー」
この歌は函館出身の父に教えてもらいましたので、こちらの歌詞で説明していきますね。
願い事を書いた短冊を笹に吊るすイメージが伝わる歌い出しから、突然「おーいやよいやよ」という聞いたことないお囃子が。
これは、ねぶた祭りのお囃子の一部分ですね。
やはり青森から移住してきた人々がねぶた祭りを北海道に伝えたという名残が歌詞から伝わります。
続いての「ローソクけなきゃ かっちゃくぞー」の部分はほとんどの人が意味不明ですよね?
この「かっちゃく」とは「引っ掻く」という北海道の方言なのです。
ですから、標準語に訳すと「ローソクくれなきゃ引っ掻くぞ」という意味。
現在でもなおこの歌は小さな子どもたちによって歌い継がれていますが、さすがに子どもに蝋燭を配ってあげても喜ばないし、使い道がないですから、お菓子をあげる習慣に変わっていったのですね。
「ローソクもらい」にふんした可愛いお子さま妖怪たちが目の前でお歌を歌ってくれたら、ついついお菓子をあげたくなっちゃいますよ。
私の感想とまとめ
いかがでしたか?
七夕は七夕でも北海道では子どもたちにお菓子を配るという独自のイベントがあったのですね。
ざっくりと振り返りましょう。
- 七夕で子どもたちにお菓子を配る習慣があるのは北海道のみ
- 配るお菓子は既製品で喜びそうなもの、自分が好きだったお菓子など、なんでもいい
- 用意する量は経験豊富なご近所さんの意見を聞いて決めるのがベスト
今回は個人的に、小学生のお子さまをお持ちの北海道ニューフェイスさんに向けて伝わればいいかなと思い、書かせていただきました。
「ローソクもらい」を行う時間は夕方なので、集団で行動していたとしても子どもたちだけでは危ないという意見や、引率する大人が不足している理由から、廃止してしまっている地域も残念ながらあります。
事情が事情ですので残念としか言いようがありませんが、子どもの笑顔が絶えないとっても素敵で素晴らしい伝統行事だと私は思っています。
私の父の故郷ということもあり、私自身も他人事のようには考えられませんので、この記事を通して、「ローソクもらい」が希薄になってしまわないよう、祈っています。