函館に他県から引っ越ししてきた人は「函館の七夕のルールは特別」であることに面食らいますよね?
日本人のほとんどは「七夕」というと、短冊に願い事を書いて笹の葉に飾るっていうイメージしかないと思いますが、函館では特別な行事がおこなわれています。
そこで、この記事では、
- 函館の七夕の特別なルール
- ローソクもらいの9つのルール
- ローソクもらいが行われる施設
これをご紹介していきます。
七夕の時期にバタバタしないように、函館の七夕行事について知っていきましょう。
函館の七夕のルールとは?
函館の七夕のルールを簡単に言うと
⇒子供たちが「ローソク」をもらいに各家庭を回る
これが函館での一般的な七夕の行事に当たります。
7月7日の夕方になると、函館では子供たちがローソクをもらいに各家庭をまわるところから、この函館独自の七夕を「ローソクもらい」と言います。
子供たちは夕方の5時半~8時ごろまで、笹の葉を飾った家に歩いて回ります。
そして家に入ったら、「ローソクもらいの歌」を大きな声で歌うとお菓子がもらえるという流れ。
子供のいないご家庭も、この日は「子供たちと接することができる」と楽しみにしている人も多いそうですよ!
函館の七夕(ローソクもらい)の9つのルール
子供たちはむやみやたらに各家庭に入っていって、お菓子をもらうわけではありません。
函館の七夕(ローソクもらい)には、守らないといけない細かな9つのルールがあります。
- ローソクもらいに参加できるのは、小学生まで
- ローソクもらいに参加する子供は、女の子は「浴衣」で男の子は「甚平」を着用する
- 笹の葉を飾っていない住宅には立ち入らない
- 小学校低学年は保護者同伴
- 小学校高学年は3人以上で回ること
- 家に入ったら「ローソクもらい」の歌を大きな声で歌う
- 移動は徒歩のみ(自転車はNG)
- お菓子を受け取る時は、年下の子から順番に受け取る
- お菓子をもらったら、かならずお礼を言う
小学校でこれらのルールが決められています。
ただし、このルールは地域全体にいきわたっていないので、笹の葉を飾って子供たちを待ってても供たちが来ないということもありますよ。
また、ローソクもらいは地域の子供じゃなくても、飛び入りで参加することができます。
もし、家族で七夕に函館に旅行へ行くことがあれば、お子さんをローソクもらいに参加させてみるのもいいですね。
色んなお菓子がもらえるので、お子さんもきっと喜ぶことでしょう。
ローソクもらいの歌の歌詞
では、ここで他県から引っ越してきたばかりで、今年初めてローソクもらいに参加するお子さんのために「ローソクもらい」の歌をご紹介します。
♪たけにたんざく たなばたまつり おおいにいわおう ローソクいっぽんちょうだいな♪
地域によってすこし歌詞が違ってくるようですが、函館では子供たちが笹の葉を飾った家に入って元気にこの歌を歌います。
函館の公共施設で行われる七夕(ローソクもらい)
函館独自の七夕行事(ローソクもらい)は昔から行われている行事。
各家庭がローソクやお菓子を準備しますが、最近では公共の施設でも行われています。
最近では下記の地域でローソクもらいの行事がおこなわれており、例年多くの人で賑わいます。
五稜郭100年を記念して建てられたタワーで、展望台からは函館を見渡すことができる五稜郭のシンボルです。
2018年の七夕には、夕方の時間にお菓子の配布や短冊に願いを書くコーナーなどが設置されたりしたようです。
五稜郭の近くにあるショッピングセンターです。
おしゃれなカフェや雑貨屋、食品、レストランなどショッピングや外食するのに嬉しいショッピングセンター。
2018年の七夕には、夕方から閉店の時間までお菓子が配布されていたようです。
函館駅のランドマークタワーとして建てられた商業タワーです。
4階には子供たちが遊べる場として、「はこだてキッズプラザ」が併設されています。
近年の七夕では、この「はこだてキッズプラザ」や他の店舗でお菓子の配布が行われています。
北海道クリームキャラメルやお土産で、人気のチョコキャラシリーズをつくっている道南食品株式会社です。
祝日や夏休みなど、工場見学がおこなわれているので家族でも楽しめるでしょう。
夕方から閉店の時間までお菓子のつかみ取りなどが行われています。
カフェを併設するなど、全国的にも有名な本屋の蔦屋書店。
子供たちにローソクもらいのお菓子配りを行っています。
上記の施設以外でも各地域の公民館などでも七夕の日には、ローソクもらいの行事がおこなわれているようです。
各地域の回覧板やホームページなどをしっかりとチェックをして、ぜひローソクもらいのイベントに参加しましょう。
函館以外で行われるローソクもらい
ローソクもらいの行事は、函館以外の道内の地域でも行われています。
- 札幌近郊
- 室蘭市
- 登別市
- 旭川市
- 歌志内市
- 釧路市
- 余市町
- 千歳近郊
- 小樽市
- 北斗市
- 天塩町
など函館を中心とした地域ですね。
ローソクもらいのルールは函館のローソクもらいと同様に、七夕の夕方に子供たちが笹の葉がかざってある家に入って歌を歌ってローソク(お菓子)を貰うのは共通しています。
ただしローソクもらいの歌の歌詞だけは、地域や時代によって少しずつ違いがあります。
日本の様々な七夕の行事
七夕に行事がおこなわれるのは、もちろん北海道のローソクもらいだけではありません。
宮城県の仙台市では「仙台七夕まつり」が有名ですよね。
仙台のアーケード街などに大規模な飾りがされているのを、ニュースなどで見た人も多いのではないでしょうか。
関東地方では「七夕馬」という行事があります。
関東地方の農家では豊作祈願のために「マコモ」という植物で七夕馬を作るところからそう呼ばれます。
長野県松本市では「七夕人形飾り」、島根県は「大東七夕祭」、愛知県安城市は「安城七夕まつり」、神奈川県は「湘南ひらつか七夕祭」など全国で、さまざまな七夕行事が行われるのはご存知かもしれません。
七夕行事をお盆の時期におこなう地域もあるようなので、旅行ついでにその地域の七夕行事を楽しんでみるのもいいですね。
まとめ:函館の七夕のルールは時代に合わせて変化する
七夕に函館におこなわれる行事は、子供たちがローソクを各家庭にもらいにいく行事です。
それが徐々に形が変わっていき、現在ではローソクではなくお菓子へと変化していきました。
あらためてそのルールをおさらいしましょう。
- ローソクもらいに参加できるのは、小学生まで
- ローソクもらいに参加する子供は、女の子は「浴衣」で男の子は「甚平」を着用する
- 笹の葉を飾っていない住宅には立ち入らない
- 小学校低学年は保護者同伴
- 小学校高学年は3人以上で回ること
- 家に入ったら「ローソクもらい」の歌を大きな声で歌う
- 移動は徒歩のみ(自転車はNG)
- お菓子を受け取る時は、年下の子から順番に受け取る
- お菓子をもらったら、かならずお礼を言う
現在では、笹の葉が飾ってる家だけ回ったり低学年の子は保護者も付いていったり、時間は夕方の5時半から8時までだったりと学校でルールがしっかりと決められています。
伝統行事を絶やさないように、公共施設でもローソクもらいがおこなわれており、地域外の子供も飛び入りで参加ができるので、子供たちに経験をさせてみるのもいいですね。