七月七日といえば、七夕、織姫と彦星が1年に1度だけ会える日ですね。
幼稚園のころ、七夕の季節にみんなで女の子は織姫、男の子は彦星の衣装を着て短冊にお願い事を書いたことを思い出します。
織姫と彦星のお話は今もなお幼稚園や保育園、または小学校などで子どもたちに語り継がれているとは思いますが、ご自身に小さなお子様がいて、物語を聞かせてほしいとおねだりされた場合、すぐに語ってあげることはできますか?
大人からしてみれば単純なお話に聞こえるのかもしれませんが、小さな子どもたちへお話するには、わかりやすい言葉のチョイスが必要になってきます。
そこで今回は小さな子どもに織姫と彦星のお話をわかりやすく聞かせてあげる例文を私なりに一生懸命考えて作りました。
どうかご参考にしていただき、家族水入らずの素敵な七夕の夜を過ごせるきっかけになれば嬉しいです。
なお、こちらでは、幼稚園児などの小さなお子様がいらっしゃるお父さんお母さん用の物語の聞かせ方を紹介していきます。
それでは、始まり始まりぃ~。
七夕のお話を簡単に分かりやすく説明するときの例文
七夕のお話を幼稚園児くらいの小さいお子さんに説明する時の例文がこちらになります。
小学生になればパッと理解できることでも幼児には難しいので、できるだけ簡単な用語だけを使って話をするのがポイント!
お空の上には天の神様がいてね、その神様には「織姫」という名前の子どもがいたんだよ。
織姫はお洋服を作るのがとっても上手で、毎日一生懸命、お空の上に住んでいるみんなのためにお洋服を作っていたの。
天の神様はある日、織姫にお友だちを作ってあげようと思って「彦星」という男の子に会ったの。
彦星はちょっと遠いところに住んでいてね、毎日天の牛さんのお世話をしている牛飼いさんで、牛さんと一緒に畑でお野菜を作るお仕事をしているの。
織姫とおんなじくらい頑張り屋さんなんだよ。
2人ともとっても頑張り屋さんだから、天の神様は2人をお友だちにしてあげたくて会わせてあげたの。
織姫と彦星はすぐに仲良しになって2人で一緒に暮らすことにしたんだよ。
パパとママ、そして(お子さんの名前)でみんなで仲良くお家で暮らすみたいにね。
でも困ったことが起きたの。
織姫と彦星がとても仲良しなのは良いことなんだけど、いっぱい遊んで頑張り屋さんを沢山お休みしちゃったんだ。
頑張り屋さんをお休みしちゃったら、みんなのお洋服がボロボロに壊れちゃったの。
天の牛さんもお熱が出てしまってお野菜が作れなくなちゃったの。
そうしたら天の神様がプンプン怒ってしまってね、織姫と彦星が遊んでばかりで、頑張り屋さんじゃないから、彦星を遠いところに連れて行ってしまったの、また頑張り屋さんになってもらうためにね。
でも、織姫も彦星も会えなくなっちゃったからとっても悲しくなっちゃってね、毎日シクシク泣いていて頑張り屋さんにはなれなかったの。
天の神様は織姫のことを可哀そうだなって思ったから、織姫にこう言ったんだよ。
「織姫や、また頑張り屋さんになってみんなのためにお洋服を作ってくれたら、七月七日の夜だけ、彦星と遊んでいいから、頑張ろっか?」
織姫はまた彦星と一緒に遊べるんだってわかったから、嬉しくなって、泣くのをやめて、もう一度お洋服を一生懸命作り始めたの。
彦星も遠いところでまた織姫に会えるのを楽しみにしながら、牛さんのお熱を治して、畑をキレイキレイして、お野菜を作ったんだよ。
そうして七月七日の夜、天の神様とのお約束をちゃんと守った2人は沢山遊んで楽しい思い出を作ってから、また来年の七月七日の夜に会おうねと約束をして、バイバイしたの。
また遊べる日まで、織姫はお洋服作り、彦星は牛さんと一緒にお野菜作りを頑張るのでした、めでたしめでたし。
こんな感じでお話を聞かせてあげると良いかと思います。
子供に興味をもたせるポイント!
七夕のお話を聞かせてあげている途中に、お子さんに質問を投げかけるようにしてください。
そうして会話のキャッチボールをしながら進めると最後まで興味を失わなず集中力が保てますよ。
例えば
・「お野菜だったら何が一番好き?もしかしたら彦星がお空で聞いているかもしれないよ、お空を見て彦星に教えてあげて。」
といった感じです。
きっとお子さんは星空の輝きにも負けないぐらいのキラキラした眼差しでお話を聞き入ってくれるはずです。
お試しあれ。
七夕のお話を簡単に語るうえでお父さんお母さんが知っておくといいこと
前途に自信満々にお話を聞き入ってくれるはずと書きましたが、子どもたちはいろいろなことに興味津々。
「これはなぁに?」「なんで?」「どうして?」がさく裂する家庭もあるのではないかと思います。(笑)
例えば
- 「なんで七夕(たなばた)って読むの?」
- 「牛飼いさんってなぁに?」
- 「どうして2人は1年に1度しか会えないの?」
などです。
他にもいろいろありそうですが、お話をするうえでプラスアルファで知っておくと、よりスムーズに聞かせてあげられることは確かです。
ではお答えしていきます。
七夕の素朴な質問「なんで七夕(たなばた)って名前なの?」
まずは少し小難しい話になりますが、そもそも七夕のルーツは中国であり、やがて日本に伝わってきました。
中国では七月七日の夜に機織りや裁縫が上手になりますようにと糸をお供えして祈る伝統があるのです。
その伝統が奈良時代に日本に伝わり、独自のオリジナルをミックスして今日の七夕のスタイルになったわけです。
織姫と彦星の物語も中国の七夕伝説(しちせきでんせつ)からきており、織姫が着物を機織りをするために使用していた機械の名称が棚機(たなばた)だったのです。
日本の伝承「たなばたつめ」に酷似していることも有力な説の一つとしてあげられていることもありますが、これ以上は話がややこしくなりますので、機織り機の名称が由来するということで留めておきます。
ですので、お子さんに「なんで七夕は(たなばた)っていうの?」と聞かれた際には「織姫がお洋服を作るために使っていた機械のお名前が(たなばた)っていうからだよ。」
と教えてあげてください。
七夕の基礎知識「牛飼いさんってなぁに?」
牛飼いという言葉はまだちいさなお子さんには難しいことばですね。
物語の例文にも牛飼いという言葉を使い、その直後に牛の世話をすることと詳細も添えていますが、いまいちピンとこない反応をされるかもしれません。
昔のお話をしていますから、今現在でいうと、こういう仕事をしている人たちを指すんだということを教えてあげると納得しますよ。
「牛飼いというのはね、牛さんを育てている人のことで、この前幼稚園の親子遠足でいった〇〇牧場、覚えてるかな?あそこで牛さんの乳しぼりしたよね?そこで教えてくれた人たちが牛飼いさんだよ。」
と答えてあげるとイメージしてもらいやすいです。
七夕の不思議「どうして2人は1年に1度しか会えないの?」
ちょっと難しい質問ですね。
単純に答えるだけなら「仕事を疎かにしていると離ればなれにさせられてしまうという罰をうけるからだ。」となるのですが、小さな純粋な子どもたちへそう伝えるにはネガティブ色が強すぎて心苦しいですよね。
少しとらえ方を変えて
- 「約束を守ったからまた会うことができた。」
- 「心を入れ替えてまた一生懸命働いてくれたから皆がとても喜んだ。」
などの感謝や喜びの意が1年に1度、会うことが許された理由になるんだよと伝えてあげられるといいですね。
例えばこんな感じ。
「だから一生懸命に何かを上手に続けていればありがとうって喜んでくれる人がいてくれて、もしかしたら何か素敵なことをお返ししてくれるかもしれない。お誕生日のプレゼントをもらったら、お返しプレゼントをあげるよね?」
というニュアンスで話してあげると、日ごろの感謝の意や、互いを思いやる心が大事なんだということが伝わり、それが短冊に願い事を書く由来(五色の短冊の意味)などにもスムーズに話を移行することにもつがるのではないかと思います。
まとめ
以上が私なりに考えた、七夕のお話(織姫と彦星伝説)を子どもにお話する例文と補足情報でした。
ざっくりと要点をまとめたのがこちら。
- 織姫と彦星の物語をわかりやすい言葉でお話しつつ親子の会話も織り交ぜる
- 子どもの「なんで?」「どうして?」に対応できるようにあらかじめ勉強して答えを用意しておく
ここからは私のぶっちゃけた感想になるのですが、織姫と彦星が仕事を疎かにしてしまったことで離ればなれにさせられ、1年に1度の夜にしか会えないだなんで、酷すぎないかと思います。
364日働き詰めで、1日、もしくは半日だけ自由時間が与えられるということですから、労働雇用法に思いっきりひっかかって今の世の中なら賠償金請求ものですね。
絶対に子どもの前では言えないけれど、2人が可哀そう(あくまで個人意見です)。
いろいろあってすっかり大人になった私ですが、いくつになっても向上心や思いやりの心、何事にも感謝をする気持ちを忘れてはならないのだなと改めて考えさせる記事となりました。
以上です。ありがとうございました。